マリア様の指を握るイエス チーマ・ダ・コネリアーノ

シニョーリア広場地区
06 /27 2017
ウッフィツィ美術館改築により、展示部屋の構成が徐々に変わって来ています。
トリブーナの隣から、15世紀〜16世紀初期の北イタリアの画家の作品が並んでいます。
あまりグループ観光では通らない部屋ですが、今日からそちらに置かれている作品をチラッと紹介していきます。

「第21室 15世紀ヴェネト州 QUATTROCENTO VENETO」
『聖母子』チーマ・ダ・コネリアーノ 1504年 板絵テンペラ
cima da conegliano
作品は1881年にフィレンツェ美術アカデミーによって購入されました。
1882年よりウッフィツィのコレクションに入っています。

子供のイエスが母親であるマリアの左手親指を握っているというモチーフは珍しいもので、親子の情愛が表現されています。
マリア様の顔は深い影によって立体感が強調されているのが、この画家の特徴です。
背後に見える城は画家の生まれた土地の風景を表現していると考えられ、豊かで強い色調を前面の人物に使用し、背景は柔らかい色調にまとめるのも彼の作風です。

同じトーンの色調を重ねていく、16世紀のヴェネトの画家の特徴であるトナリズモの改革が起きる前の、ジョヴァンニ・ベッリーニの作風に寄っています。洗練された洋服の襞の描き方はマンテーニャ風。

画家の本名はジョヴァンニ・バッティスタ・チーマ、トレヴィーゾ地方のコネリアーノにて1460年頃に生まれました。
20歳の頃にヴェネツィアに移り工房を開きます。パルマ、ボローニャ、カルピといったエミリア地方の都市でも活動してます。
伝統的な古典主義のヴェネツィア共和国を代表する画家の一人です。
ジョヴァンニ・ベッリーニの弟子であったという説があり、カルパッチョやジョルジョーネの影響も見られます。

21室には、他にもカルパッチョやジョヴァンニ・ベッリーニの作品が展示されています。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。