モザイク「コズマーティ様式」

芸術を読み解く
02 /07 2012
モザイクといえば、ガラスの破片を張り合わせたものが有名ですが、石、陶磁器(タイル)、有色無色のガラス、貝殻、木小片を寄せあわせ埋め込んで、絵や模様を表す装飾美術の手法のことです。建築物の床や壁面、あるいは工芸品の装飾のために施されます。

モザイクの中には「コズマーティ様式」と呼ばれる作品があります。多色の石をたいへん細かい破片にカットしてある象眼細工。
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トスカーナではピサの大聖堂の大祭壇前の床にみることができます。

もともと「コズマーティ」はローマの芸術家一家の名前でした。家の始祖が「コズマ」という名前なので、「コズマのところの」という意味で「コズマーティ」一族という名前でした。
4世代にわたって7人もの芸術家を産み出した、12~13世紀時代の血筋です。

( )内年数は作品制作時期です。
ロレンツォ・コズマーティ (1190-1210)
ヤコポ・コズマーティ (1205 e 1210)
コジモ・コズマーティ(1210-1235)
ルカ・コズマーティ(1221-1240)
ヤコポ・コズマーティ (1213-1293)
デオダート・コズマーティ (1225-1303)
ジョバンニ・コズマーティ (1231 e 1235)
もっとも有名なのは上から3人です。

コズマーティ一族は建築・彫刻、そしてなんといっても宗教建築を飾ったモザイクによって有名でした。
彼らのスタイルを受け継ぎ、真似た細工品を「コズマーティ様式」と呼ぶのです。

コズマーティ様式」では、半貴石、大理石、ガラス、金と様々なマテリアルを用いて抽象的で細かな幾何学模様を表現します。そのスタイルはピザンティン美術や古代的な模様から影響を受けたといいます。
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ちなみに貴石(きせき プレシャス・ストーン)は、宝石の分類で、四大宝石のダイアモンド、ルビー、サファイア、エメラルド、それ以外に希少性や硬度を基準として数種の宝石があります。貴石とされる以外の全ての宝石が半貴石と呼ばれます。

半貴石は次のものがあります。
石英、水晶、 瑪瑙、ガーネット、アクアマリン、アメジスト、トパーズ、シトリン、スピネル、ペリドット、トルマリン、ラピスラズリ、タンザナイト、クンツァイト、アイオライト、ターコイズ 、ムーンストーン、ヘマタイト、キャッツアイ、タイガーアイ、孔雀石、黒耀石、ソーダライト、フローライト
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。