ミクロコスモなフランチェスコの書斎

フィレンツェ市
10 /20 2012
フィレンツェはヴェッキオ宮殿の中にある「フランチェスコ1世の書斎 Lo Studiolo di Francesco I 」
以前は隣の500人広間から覗くしかできなかったこの空間、数年前から見学できるようになっています。
「シークレットルーツ」というガイド付きコースを予約すると、このフランチェスコ1世の書斎から、コジモ1世の「小宝物殿 テゾレット」も見ることができます。

フランチェスコ1世は父親のコジモ1世とはちがって学者肌。特に錬金術を熱心に研究していました。この「フランチェスコ1世の書斎」にある絵画作品は隠し戸棚の扉になっていて、戸棚には宝石や実権用具が並んでいました。
窓もないこの閉じられた空間でフランチェスコ1世は研究にいそしんでいたのです。

そしてこの部屋の絵画作品は、古代文化や古代哲学の影響を受けたルネッサンス時代の哲学を体現しているのです。
部屋のテーマはヴィンチェンツォ・ボルギーニという学者が考え、それに従ってジョルジョ・ヴァザーリが監督し、30人もの芸術家チームが装飾していったのです。

そのテーマの中心が天井画の中央
フランチェスコの書斎
人間に「火」を与えたために神から罰を受けるプロメテウスが天井画の真中にいます。火がついた松明を持ったポーズです。そして下に寝そべっているのが「母なる自然」
プロメテウスに何やら球を渡しているのですが、このマテリアルをつかって「人間が自然を加工して何かを生み出す」ことを表しているんですね。
そしてその上下左右は四元素を表しています。世界のすべては空気・水・火・土からできていると考えられていたのです。
上の写真で
豊穣の角を持った「土」(プロメテウスの下)
珊瑚や真珠を持った「水」(プロメテウスの右)
雷を持った「火」(プロメテウスの左)

そして反対側には虹に乗った「空気」がいます(下の写真でプロメテウスの向こう)
フランチェスコの書斎2
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。