建築モチーフの葉アザミ

芸術を読み解く
12 /11 2012
ピサの大聖堂と洗礼堂の入り口には共通点があります。
それぞれの入り口が2本のアカンサス(葉アザミ)の模様をぎっちりと彫った柱に挟まれていることです。
アカンサス2
他の柱の表面は滑らかなのに対して、この一番重要な柱にアカンサスの模様が入っているのです。
柱にしたがって天に伸びていくかのように見える葉アザミの模様はそれは壮観です。

アカンサスの模様の由来って何なんでしょう?なぜ、アカンサスなんでしょう?

実はアカンサスは、古代の彫刻からよく使われてきたモチーフなんです。特に有名なのは古代ギリシャに紀元を持つ「コリント式」と呼ばれる柱頭です。
アカンサス3
そうそう、これはよく見かけるモチーフですよね。古代の柱頭のパターンでも一番凝った装飾です。

柱頭以外にもフリーズなど他の建築部分にも彫られていました。葉を表す装飾の中でも、一番よく見られるものです。
古代ギリシャの建築装飾要素を古代ローマ人がさらに洗練させて使うようになります。
さらにビザンティン、ロマネスク、ゴシック、ルネサンスと伝統的に使われていきます。

こちらはルネッサンス時代のアカンサス。ヴェネツイアのドゥカーレ宮殿にあります。
アカンサス1

一説によると、この植物模様はもともとヤシを彫刻したものとして始まり、その後アカンサスの葉に似ていることから、取り違えられてアカンサスと呼ぶようになったにすぎないということです。
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。