聖人歴とは

イタリアのトリビア
01 /10 2013
キリスト教では、毎日の日付に特定の聖人を関連付けた伝統的なカレンダーがあります。
カレンダー
例えばフィレンツェの町の守護聖人は洗礼者ヨハネですが、その祝日が6月24日。この日はイタリアの他の都市では平日ですが、フィレンツェだけが祝日扱いになります。

この聖人のカレンダー、なんて言う名前なのかと思ったら、イタリア語では「calendario dei santi(聖人のカレンダー)」と、そのままの名前でした。日本語では「聖人歴」と呼びます。

この聖人歴、教派によってその構成は異なるそうで、また必ずしも1日に1人だけが祝われるとは限りません。
例えばパオロとペトロの記念日は同じ日で6月29日という例があります。

もともとは、古代の教会が殉教者の命日を記念して聖人の名前をつけた祝日としたことに由来しています。
ですから多くは聖人の「命日」が記念日とされているんですね。この世での命日は天国での誕生日ということで祝日になるんだそうです。
ところでフィレンツェの守護聖人「洗礼者ヨハネの日」は彼の命日ではなく、誕生日に設定されているそうで、彼だけどうしてそういう扱いになっているのか気になります。
洗礼者ヨハネの祝日は夏至の頃、イエスの誕生日は冬至に近く、それぞれの誕生日が季節の変わり目になっています。まるで二人の誕生日が対になっているかのようです。
ちなみに夏至には大掛かりに火を炊いて、日が短くなり始める日に太陽を力づける儀式が行われていたので、この式典と洗礼者ヨハネの日は深い繋がりがあると考えられています。

時代を追って聖人が増えていき、中世初期には、1年365日すべてが聖人の記念日になっているという状態になりました。イタリア人は生まれた日に相当する聖人の名前を子供につけたりします。「聖パオロの日」に生まれたら、パオロという具合です。自分と同じ名前の聖人の日と、誕生日が一致しない場合でも、誕生日の他にその「聖人の日」にお祝いをしてもらったりします。

参照 『キリスト教聖人文化事典」マルコム・デイ著 原書房
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。