希望と錨とカラスの関係

芸術を読み解く
02 /06 2013
ウッフィツィ美術館のポッライオーロの「美徳の偶像」シリーズを元に7つの美徳のモチーフについて書いています。
3つの対神徳のうち、「慈愛」「信仰」に続いて、最後は「希望 Speranza」です。
「希望」はキリスト教モチーフでも、非キリスト教モチーフでもつかわれることのある偶人像です。
そのポーズは
◉天を見上げ、手を伸ばして冠を取ろうとしている
◉天を見上げ、両手を合わせて祈る仕草
このポーズはルネッサンス時代の「希望」によく見られるもの。ポッライオーロの作品でも
希望1

◉衣の陰に錨←「この望みは、魂を安全にし不動にする錨であり…」byパオロ
希望2
探してみると「希望」と「錨」を組み合わせたモチーフはたくさんありました。

◉花かごをもっている(花は希望の果実になりうる)
◉カラスをもっている(とくにパンドラの箱の神話)

最後のカラスは「クラース、クラース(ラテン語で明日、明日)」と鳴くためだとか!

対抗する悪徳
▲絶望
剣によって、あるいは首を吊って自殺しようとする人物
この「自殺する人物」はパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂のジョット作にも見られます。

参照>「西洋美術解読事典」河出書房新社
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。