対神徳と枢要徳

芸術を読み解く
02 /08 2013
美徳の偶像とそのシンボルについて、この日記で書いてきましたが、キリスト教の美徳に関しては「神学大全」に詳しく書かれています。
その中でこの日記で扱ったのが「対神徳 virtù teologali」です。
対神徳は「慈愛」「信仰」「希望」で、もっとも重要なのは「慈愛」です。
キリスト教の理論では、対神徳は
「神に関係する美徳」
「人を神との関係の上に生きることを可能にする」
「キリスト教徒の精神の土台をつくり、ふるまうことを可能にする」
また対神徳は人間の努力だけでは得難く、神の恩恵によって人間に注がれるものとされています。


そしてこれからの日記で紹介しようと思っているのが「枢要徳  virtù cardinali」です。
枢要徳は「剛毅」「正義」「節制」「賢明」の4つ。
「理想的国家の市民に求められる資質」です。
これは哲学者のプラトンの著作に表されたものでした。キリスト教の教父たちが、これをキリスト教の美徳と公認します。

これらに対して「悪徳」も美術の上で表現されていきましたが、7つの悪徳は必ずしも「7つの大罪」と同じものではありません。
教会がもっとも批判した悪徳は「淫欲」と「貪欲」でした。

それでは次回の日記からは枢要徳とそのシンボルについて書きます。

参照 「西洋美術解読事典」 河出書房新社
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伊藤裕紀子

イタリアのフィレンツェ在住24年目。フィレンツェ県とピサ県の公認ライセンスガイド。何年たっても知り尽くせないイタリアの魅力を追求中。個人旅行のガイド、通訳の依頼も請けております。